意外と知らない「震度」と「マグニチュード」の違いとは

地震が発生すると、ニュースなどで「○○県で地震が発生しました。震度は○です」といった報道が行われますが、震度以外にも「マグニチュード○の地震が発生」などといった報道が行われる場合があります。

よく耳にするこの「震度」と「マグニチュード」
今回はこの2つの違いについて、イラストを交えながら解説していきたいと思います。

震度は10階級。揺れの大きさは地域によって値が異なる

震度とは、10階級の気象庁震度階級のこと。
その地震における、揺れが起きた地域の揺れの大きさを示しています。

10階級と言っても、1~10の震度があるわけではなく、日本では0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10段階に分けられています。
「日本では」と言ったのは震度はその国の建物の壊れやすさなどにより異なるので、世界中で統一されているわけではないからです。

ちなみに海外では、主に改正メルカリ震度階級という「体感や被害に基づいて人が判定する」12階級の表現を使っています。

日本でも過去には体感に基づいた震度測定を行っていましたが、阪神淡路大震災以降の1996年4月から計測震度計により自動的に観測されるようになりました。

震度における体感

下のイラストは、震度0~震度7の地震が発生した際の体感や被害を表したものです。

震度における体感

震度6を超えると、ほぼ自力で歩けなくなるほど揺れが強くなり、耐震性の低い建物は倒壊や破損の恐れが出てきます。
そして、震度7の地震では人は立っていることが出来ず、倒壊する建物はさらに増え、主要ライフラインが停止することがあります。

実際、過去に起きた地震で震度7を記録した、兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)や2004年の新潟県中越沖地震、2011年の東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震、昨年の熊本地震など、どの地震でも例外なくライフラインが停止しています。

地震の規模を表すマグニチュード

「震度」が揺れの大きさを表しているのに対し、マグニチュードとは「地震の規模」を表す数値です。
震度と大きく違う点は、マグニチュードはどの地域でも同じ値だということ。
地震そのもののエネルギーを表す数値なので、場所による変化はありません。
(※ただし海外では使用する計算式や地震観測網が違うため、同じ地震でも日本と若干のずれが生じる場合があります)

また、震度の10段階表示とは違い、マグニチュードは-2~10の12段階で表示されます。
簡単に解説すると、マグニチュードは0.2上がるごとにそのエネルギーは約2倍になり、1上がると約32倍ものエネルギーとなります。

マグニチュードのエネルギーを正確に計算する際は、log[10]E = 4.8 + 1.5Mという計算式で導き出されますが、同じ震度7を計測した地震でも、地震エネルギーはかなり違うことが分かります。

この計算式で計算をすると、2016年4月14日の熊本地震に対し、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震のエネルギーはなんと5623倍。
数値で見ると、3.11の地震がいかに強大だったかが改めて分かりますね。

日本で過去に震度7を計測した地震

  • 1995年1月17日 兵庫県南部地震(阪神淡路大震災) M7.3
  • 2004年10月23日 新潟中越地震 M6.8
  • 2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災) M9.0
  • 2016年4月14日 熊本地震 M6.5
  • 2016年4月16日 熊本地震 M7.3

マグニチュードの自動計算(外部サイト)

震度が大きくなる要因

まずは、震度とマグニチュードについてのおさらいです。

震度

  • 震度とは「揺れの大きさ」のこと
  • 震度は地域によって、その数値が異なる

マグニチュード

  • マグニチュードとは「地震の規模」のこと
  • マグニチュードは、その地震自体のエネルギー値なので、地域による値の変動はない

それでは震度が大きくなる要因を見ていきましょう。

震度は、マグニチュードの大きさ、震源からの距離、地盤や岩盤の状況といった3つの要因が大きく影響します。

マグニチュードの大きさと震度の関係

例えば震源が全く同じ場所・状況下で地震が発生した場合、マグニチュードが大きいほど震度も大きくなります。
地震のエネルギーが大きくなっているので、その分揺れも大きくなります。

マグニチュードと地震の関係

震源からの距離と震度の関係

一般的には、震源に近いほど震度は大きくなる傾向にあります。
しかし後述の地盤の影響などによる例外もあるので、必ずしも震源に近い方が、震度が大きくなるとは限りません。
また震源の深さも、浅い方がより震度は大きくなります。
ただし、震源が浅いと、地震のエネルギーが伝わる地域の範囲は狭くなります。
一方震源が深くなれば、震度は比較的小さくなりますが、その分広範囲の地域に振動が行き渡り、揺れる地域は多くなります。

震源の距離と地震の関係

地盤や岩盤の状況と震度の関係

震度は、マグニチュードの大きさや距離だけでなく、その地域の地盤や岩盤の状況が大きく影響します。
「この辺りは地盤が弱い」などと言った話を聞くことがあるかと思いますが、震源からの距離が同じでも、この地盤の強弱によって揺れの大きさが変動します。

実際の例で言うと、阪神淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震の際、震源から46km離れた大阪府大阪市中央区では震度4を記録しましたが、それよりも更に離れ、震源から108kmの距離にある兵庫県豊岡市では震度5を記録しています。

地盤の状況が影響することで、このように震源から離れた場所でも揺れが大きくなるケースがあります。

震度とマグニチュードの関係はスピーカーと音量に似てる

震度とマグニチュードなどの関係は、スピーカーや音量に置き換えて例えると分かりやすいと思います。

スピーカーから流れる「音量」がマグニチュード。
音の「聴こえる大きさ」が震度。
部屋の「仕切りや壁」を地盤に置き換えてみましょう。

部屋の中央でスピーカーを大音量で流すと、その部屋にいる人はかなりうるさく感じます。
しかし、部屋から離れていくと徐々にその音量は小さくなり、さらに遠く離れていくと、その音はやがて聴こえなくなります。

また隣の部屋の壁が薄かったら、大音量で流しているスピーカーの音は、隣人にもうるさく聴こえると思います。
しかし、壁がものすごく厚かったりすると、音も比較的小さく聴こえるでしょう。

地震の際も、これと同じようなことが起こっています。

地盤(壁)がしっかりしていると、同じマグニチュード(音量)の地震でも、比較的震度(聴こえる大きさ)が小さくなります。

逆に、地盤がゆるい場所は、それだけ地震に対しては危険だということです。

一度自分が住んでる地域の地盤も見ておくと良いかもしれません。

まとめ

  • 震度は「揺れの大きさ」、マグニチュードは「地震の規模」
  • 震度は、日本と海外では基準が異なる
  • 震度は、震源から近いほど大きくなりやすい
  • 震度は、震源が浅いほど大きくなるが、揺れる範囲は狭くなる
  • 震度は、震源が深いほど小さくなるが、揺れる範囲は広くなる
  • 震度は、場所により変動する。
  • 地盤がしっかりしている方が、震度は小さくなる

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