地震のメカニズムと地震大国・日本

「地震大国」日本

地震大国、日本。
私たちの住むこの小さな島国は、古来より多くの地震災害に見舞われ、その災害の歴史とともに歩んできました。

近年でも震度7を記録する大型地震は定期的に起こっており、1995年には阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震、2004年に起きた新潟県中越地震、2011年には戦後史上最悪の被害をもたらした東日本大震災の元凶ともなった東北地方太平洋沖地震。そして昨年2016年にも熊本地震が発生し、南海トラフ地震発生への懸念が年々高まっています。

なぜ日本では、こんなにも地震が多発するのでしょう。
地震発生のメカニズムを知り、日本で地震が多い理由を見ていきたいと思います。

地震のメカニズム

地震には大きく分けて二つの種類があります。
海溝で発生する「海溝型地震(プレート間地震・プレート地震・境界型地震)」と、内陸で発生する「活断層型地震(直下型地震)」です。

まずは地球の内部構造を軽く見てみましょう。

地球の内部構造

地球の表面は、十数枚の厚さ100km程になる「プレート」と呼ばれる岩板に覆われています。
このプレートのうち、陸地をのせたものを「大陸プレート」、海をのせたものを「海洋プレート」と呼びます。
この二つのプレートが衝突すると、より比重の重い海洋プレートは、大陸プレートの下に潜り込んでいきます。
この動きの蓄積が、地震の主な原因のひとつとなっていきます。

海溝型地震の発生

海溝型地震は、別名プレート間地震・プレート地震・境界型地震とも呼ばれ、その名の通り、大陸プレートと海洋プレートの境界で発生します。

海洋プレートは、大陸プレートの下にもぐり込む際、大陸プレートの端を巻き込みながらもぐっていきます。
この動きにより、プレートの境界には徐々にひずみが溜まっていき、そのひずみが限界に達した時に一気にプレートの反発が起こり、大型の地震が発生するのです。
これが海溝型地震のメカニズムです。

海溝型地震では、その性質上津波を引き起こす可能性が非常に高く、広範囲の地震を引き起こします。

日本の代表的な海溝型地震

  • 1896年6月15日 明治三陸地震
  • 1923年9月1日 関東大地震(関東大震災)
  • 2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)

未だ記憶に新しい2011年の東日本大震災を引き起こした「東北地方太平洋沖地震」もこの海溝型地震により発生した大型地震でした。
この震災では、海溝型地震特有の津波により戦後史上最悪の被害をもたらし、津波の恐ろしさを改めて再認識させられました。

活断層型地震(直下型地震)の発生

一方、活断層型地震は大陸プレートの内部で発生します。
テレビの報道などでは「直下型地震」とも言われ、また、震源の深さが30kmよりも浅い地殻の内部で発生する為、「地殻内地震」とも呼ばれます。

活断層型地震は、プレートの運動によって加わった圧力で地層の岩盤にひずみが出来、力に耐えきれなくなった岩盤が、活断層などの弱くなった部分でずれ動くことで発生します。

海溝型地震に対し、震源が浅く地震発生直後に強烈な縦揺れが来るため、緊急地震速報が間に合わない場合もあり、震源地付近では甚大な被害が出てしまいます。

日本の代表的な活断層型地震(直下型地震)

  • 1945年1月13日 三河地震
  • 1995年1月17日 兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)
  • 2004年10月23日 新潟中越地震
  • 2016年4月16日 熊本地震

昨年に震度7を記録した熊本地震や、死者6,000名以上の犠牲を出した阪神淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震などが活断層型地震に含まれます。

地震のメカニズム

海溝型地震と活断層型地震(直下型地震)の違い

海溝型地震

別名 プレート間地震、プレート地震、境界型地震
地震被害 広範囲のプレートが動くため、地震規模が大きく、被害も広範囲にわたる。
揺れの特徴 広範囲でゆっくりとした大きな横揺れが長時間続く。
津波 震源が海のため、津波が発生しやすい。
地震の到達 震源が陸から遠いので、小さな揺れ(初期微動)は長いものの、地震発生から大きな揺れになるまでに比較的時間が長い。

活断層型地震

別名 直下型地震、地殻内地震
地震被害 震源地周辺に大きな被害が出るが、震源が浅いので震源地から離れた場所の被害は少ない
揺れの特徴 震源地周辺で、下から突き上げるような大きな縦揺れ
津波 津波の可能性は極めて少ない。
地震の到達 震源が浅いので、初期微動が短く、いきなり大きな縦揺れが来る。(緊急地震速報が間に合わない場合がある)

日本は4つのプレートに乗った島国

地震発生のメカニズムには、大陸プレートと海洋プレートという二種類のプレートが大きく関係していました。
では、私たちの暮らす日本周辺では、どのようなプレートが存在するのでしょうか。

下のイラストをご覧ください。

日本周辺のプレート

日本の周辺には、黄色で記した二つの大陸プレート(北米プレートとユーラシアプレート)と、青色で記した二つの海洋プレート(太平洋プレートとフィリピン海プレート)が存在しています。

日本列島はこれらのプレートの境界上にある為、地震が起きやすくなっています。

それぞれの海洋プレートが大陸プレートの下にもぐりこみ、ひずみが溜まっては地震が起きるという事を繰り返し、プレート境界では数十年~数百年の周期で繰り返し地震が発生します。
また、内陸部でもプレート運動の影響で、断層が出来、活断層型の地震が発生するのです。

上のイラストの通り、巨大地震はプレートの境界で多く発生しています。
現在では、赤いラインで記してある南海トラフでの地震発生が懸念されており、今後も注意が必要です。

地震とともに生きる

日本で暮らしていく以上、地震や震災との遭遇は高い確率で起きてしまうと思います。
地震やその他の災害に対する正しい知識を身に付け、有事の際にも冷静な判断と、対処が出来るよう日々の生活から心掛けていく。私たちに出来ることはそのくらいしかないかもしれません。

ただ、正しい知識や対処法、冷静な判断力はいかなる時も無駄にはなりません。
いつ起きるか分からない災害ですが、イザという時に生きていける様、日頃から備えを万全にしておきましょう。

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