台風発生のメカニズムと季節による台風

台風発生のメカニズム

日本のはるか南方、赤道近くにある熱帯の海上付近。台風はここから生まれます。

熱帯地方の海は、海水温が高く太陽の日差しが強いので、海上で上昇気流が発生しやすくなっています。
熱帯で温められた水蒸気は、周りの空気より軽く、反時計回りに渦を巻きながら上空へと昇っていき、やがて多数の積乱雲が発生します。

その積乱雲が多数集まり、渦が大きくなると、熱帯低気圧となり、それがさらに発達することで台風へと変化するのです。

台風発生のメカニズム

①熱帯の強い日差しで海水が温められる。
②水蒸気となって空へのぼり積雲などの雲になる。
③風が吹き込む。
④風によって渦が出来、熱帯低気圧のもとができる。
⑤水蒸気を吸い込んで大きくなり、吹き込む風が強くなる。回転も早くなり、熱帯低気圧になる。
⑥成長すると、台風やハリケーンと呼ばれるものになる。

実は一緒?台風やハリケーン、サイクロンの違いと区別

日本に住んでいればよく耳にする台風。
ハリケーンやサイクロンも聞いたことはあるけど、いまいちピンと来ない方も多いと思います。なんとなくハリケーンて凄そう・・・。なんていう方もいるかもしれません。実際、この3つは何が違うのでしょうか。

実は台風やハリケーン、サイクロンは全て強風を伴う熱帯低気圧のこと。規模や勢力による分類ではありません。ではどこで区別しているのでしょう。

答えは、その熱帯低気圧がいる場所です。

台風は、太平洋北西部。
ハリケーンは、大西洋北部や太平洋北東部。
サイクロンは、インド洋や太平洋南部。

その熱帯低気圧がいる場所によってそれぞれ呼び名が変わります。
南太平洋で発生したサイクロンが、そのまま北上して日本に近づけば、台風になり、北米の方へ向かえば、ハリケーンになるのです。

ちなみに、ハリケーンの基準は日本の台風より下限の強さが高めに設定されていて、秒速32.7m以下のものはハリケーンの地域にいてもハリケーンとは呼ばれず、「シビア・トロピカル・ストーム」や「トロピカル・ストーム」という呼ばれ方をします。

時期によって変わる台風の発生場所と進路

台風は熱帯の海上で一年中発生していますが、発生する時期によって生まれる場所や進路が変わってきます。

冬から春先に発生する台風は、北半球の赤道に近い低緯度の海域で生まれ、北東から南西に吹く風の影響で西の方へ進み、フィリピン方面へと進行しますが、夏になると発生場所の緯度は高くなり、一旦北西へと進行した後、途中で西から東へ吹く偏西風の影響を受け、北東に進路を変えて日本に向かう台風が多くなります。

月ごとの台風のメイン進路

7月、8月は日本列島が高気圧に覆われるため、台風は大回りして朝鮮半島や大陸に向かうことが多くなります。
下記のグラフのように台風の発生件数は8月にピークを迎えますが、台風を移動させる上空の風はまだ弱い為、台風は複雑な進路をとったり、停滞することもよくあります。

過去50年間の台風の統計

9月になると太平洋高気圧は、勢力が衰え東の方へ後退、台風は南海上から弧を描くように日本付近を通過するようになります。
このとき、日本付近に停滞している秋雨前線の活動を活発にして大雨を降らせることがあります。
昭和時代、日本で多くの死傷者を出した三大台風の室戸台風(1934年)や枕崎台風(1945年)、伊勢湾台風(1959年)などの台風は、どれも9月に発生しており、この経路をとって日本に被害をもたらしました。

9月は最も驚異的な勢力を持つ台風が来る

来月9月は最も驚異的な勢力を持つ台風が来やすい時期です。
甚大な被害を出した1959年の伊勢湾台風以降、復旧など災害対策の基本を定めた災害対策基本法が公布されるなど、防災対策は大きく進みました。
しかし、2004年には9月に発生した台風第18号と10月に発生した台風23号により、合わせて138名もの死者が出るなど、未だ台風による被害は無くなっていません。

台風が接近したら、テレビやラジオ、気象庁のホームページなどで最新情報を入手し、注意報や警報を参考に早めに防災行動を取ることを心がけましょう。

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